その弐『易で占えること』

《易の神秘・トップへ》 

★咲華の易学問答コンテンツ★
その壱 易を始めたきっかけ
その弐 易で占えること
その参 易の魅力と欠点
その四 陰と陽について
その五 八卦のイメージ
その六 内卦と外卦について
その七 易の変爻について
その八 易の吉凶の判断について

その九

各爻の意味合い

その十

いろいろな卦の変化
 〜『変卦について』


 
キラリ
 
嘉右衛門先生の占例を読むと、ほんとうにいろんなことについて占っておられますが、咲華先生は易でどんなことを占うことができると考えていらっしゃるのですか?
 
 

咲華
 

易でどんなことを占えるかというと。そうですねぇ、まあ、なんでもかんでも占えるんだろうな。

 
 
 
 
えっ!なんでもですか?!
 
 
 

 ええ、占えると思うんですよ。易占には嘉右衛門流の三変筮(ぜい)の他にも、六変や十八変や梅花心易などさまざまな占い方があります。そして各々その得意とする範囲があります。

 ただ、シンクロ(共鳴)するのが、人間が中心だよね?だから、あまり遠くの未来までは占えないと思っているんだ。でも、たとえば嘉右衛門師の占断でね、2年も3年も先を占ったっていうのがあるじゃない。

 
 
 
 
はい、ありますね。
 
 
 

 ああいう判断はね、私自身としてはちょっと危険だと思っているの。つまり私自身はそれだけ、何年も先を占えるだけのシンクロ能力というのが、今は安定していないと思っている。
 安定していないものは常時使えないから、何年も先まで占うのは危険だと思っている。

 
 
 
 
あまり遠い先のことは占わないほうがいいということですね。
 
 
 

 私はそう考えているね。まあ、嘉右衛門師の場合は獄中でああいうような経験(『易の神秘』第三占参照)をして、それを易に救われたという、ひとつの易占信仰、彼は易に強い信仰を持っていましたよね。だから、信じ切れたと思うんですよ。囚人の暴動のときに逃れる場所をとっさに易で占ってそこに隠れて事なきを得たり、島役人の身の上を観てやって、それがもとで赦免の期間が短くなったとかいろいろ経験をしています。彼は、佃島のことを“私の学校”と呼んでいたからね。

 彼の島に対するスタンスっていうのは、『この世に神はいるんだ』って考えですから。『じゃあ、その証明をして見ましょう』と。『なぜ神はいるのかといったら、私が神(鬼神)を念じて、未来のことを教えてくれといったらピタッと当たるからだ』と。単純明快にそう言っているんですよ。

 
 
 
 
でも実際、嘉右衛門先生の占いは何年も先のことまで見事にあたってますよね?
 
 
 

 だからそこにあるのは彼の易に対する信仰の強さの証明なんですよ。じゃあ、私がそこまで易に対して信仰を持っているかというと、持っていないと思うんです。だから、易に対しての信仰を持てば持つほど未来を見通す力、未来を遠くまで見通す力が出てくると思っているんです。 

 易占で未来を予測するというのは基本的に車のヘッドライトと同じです。近場ははっきり見えるけれど、遠くはボヤ〜ッと見える。これだけです。
 じゃあ、そのボヤ〜ッていうのは自分の中で、何年先までなのかというのは、易で占う場合は絶えず検証しなければならないんですね。自分の能力はどれくらいのものだろうって。でないと、いざというときに使えないから。

 
 
 
 
いつも自分の力をチェックしておくということですか?
 
 
 

 そうだね。だから私はあまり何年単位のことは易で占いたくないんですよ。
 で、何年単位で占うって言っても、その間に人も変わる、つまりその人の意識や無意識だって変わる可能性がありますし、その人を取り巻く社会環境も変わるでしょう。特に今の世の中は変化がとても早いでしょ?そういうふうに変化した場合、易占っていうのは検証のしようも無いから小回りが利かないんですね。

 たとえば、今の時点で君の仕事のことを占うとすると。君の現在の力、財力とか経験とか人間を動かす力とか、法律の知識とかそういったものをひっくるめて、現状で吉凶が出てくるよな。

 じゃあたとえば、3年後のことを占いましょうといったときに、3年後までにあなたが変わる可能性もあるよね。
 そうなった場合、今占って出た卦よりも、3年後の時点で占ったほうがもっと簡単に成功する、成就するという卦が出てくるというのは十分あり得るし、反対に失敗する卦がはっきりと現れる可能性もありますよね。

 
 
 
 
はい、そうですね。
 
 
 

 私はそれをよく経験しています。
 たとえばね、長野オリンピックのときに、ノルディック複合の荻原健司選手の成績を占ったところが、オリンピックの3〜4ヶ月前に観たところでは『疲れている過去の王者』というような辞(ことば)が出たのかな、なんという卦だったかまではちょっと覚えていないですけど。過去の貯金で成績を上げるというような判断をしました。だから、メダルに手が届くかどうかのギリギリの成績だと判断しました。
 しかし、競技の直前に占ったところ、悪い結果を表す卦しか出ませんでしたね。ということは、やはり直前に占ったほうがよりはっきり見えているということになります。

☆★
☆★☆★

 他にもこういうことがありました。ある会員がいて、『私の次の仕事はいつ決まりますか?』という問いについて占ったことがあった。その人は小学校の臨時教員だった。講師って言うのかな、あれは。それで、普通は何ヶ月かの単位で仕事が決まって生きますから、仕事から次の仕事までに休業期間というのがあります。Aという仕事の契約があって、半年契約だったと。で、その仕事が終わって次の仕事の契約がすぐ入ってくるかというと、すぐには入ってきませんよね。それで、『何ヶ月先に次の仕事がありますか?』というきき方になったと。
 
 私は3ヶ月先と判断したんです。確か、天地否の第四爻あたりを得たんです。それで、3ヶ月先に就職先が決まると判断したんです。四爻、五爻、上爻になるまでで3ヶ月というふうに判断したんですよ。
 ところが実際は、仕事が決まるまでに5ヶ月かかったんです。確かに3ヶ月先には話しは出てきたけれどまとまりそうでまとまらなかったんです。
 これはなぜかというと、その間に景気が悪くなったんです。景気が悪くなったことによって、普通だったら産休でお休みされる予定の先生たちが、無理して出てくるんだね。それによって講師の欠員の空きが少なくなって、うちの会員に仕事が回ってくるのが遅くなった。というように、これなんかはその間に変わってくるよね。

 
 
 
 
なるほど。結果が出るまでの間に周りの状況が変化しているかもしれないということですね。
 
 
 

 そう。だから長期間先の予測を断定してしまうのは私はまずいと思うんです。天地否の上爻なんかが出てて、ほんとうにもうすぐ動き出すよ、というような卦が出ているのであればはっきり告げていいと思うんですけどね。四爻あたりが出ていて『あと3ヶ月』とか言うのはやっぱり危険かなと思う。その間の日本の景気とかを読んでいかないと正確な結果は出せないだろうと思っているんですよ。

 
 
 
 
はい。(なるほど、なるほど)
 
 
 

 みんな、結婚にしても仕事にしても将来の何がしかの保証が欲しいわけですよ。成功するぞ、うまくいくぞ、という保証が欲しいわけだから、まあよほど悪い結果以外は、良いほうに解釈してあげてもいいとは思っているんですけどね。
 たとえば、初めての人が鑑定に来て、相手の男性のことを観ると。で、『私はこの男性とうまくいくでしょうか』と。で、そこで卦を立てるとする。『うまくいく』と言ったって『うまくいかない』と言ったって、そんなものどっちも当たるでしょう。

 そんなことを言うよりも、本人と彼氏の強制衝動の時期を教えて、そのときにどうやって過ごすかを指導したほうがいいに決まっているもの。または仕事だったら失敗する力が働くときを教えてあげたほうがその人利益になるもの。

 
 
 
 
はぁ、それはそうですよね。(うんうん)
 
 
 

 そうだろう。だからそれはその人の私に対するスタンスなわけだから、良いほうの解釈を言うんですね。
 あとは、よほどだめな卦っていうものもあるんですよ。もう何をやってもだめだとか、これは隠れた女がいるぞ、とか、はっきりとした卦が出た場合ははっきり言いますけどね。
 普通まぁ、中途半端な卦が出た場合には良いように解釈して言ってあげますよね。ただし、会員の場合はそうは言わないよ。特にK会員なんかの場合は言わない!

 それと『彼氏の気持ちはどうですか』ってよく聞かれるけど、『彼に直接聞けばいい』というのが私の考えなんです。

 
 
 
 
あはっ、たっ、確かに…。(汗)
 
 
 

 はははは!(笑)本人に直接聞けばいいだろうというのが私の考えなんですよ。だから人間のできる範囲内でできることをやってから易に聞かないと仕方ないんじゃないかという気がするんですよ。

 あと、こんな例もありますよ。『私は体の調子が悪いんです。先生これ、○○癌でしょうか?』と。こんなのは医者に行けばいい。まぁ、ご本人は医者に行くのが怖いから聞いているんだけど、でも医者に行って診断してもらうまでは何を聴いても気休めにしかならないでしょ?まぁ、六十四卦の中には癌をあらわす卦もありますけどね。

 それから、『私妊娠したでしょうか?』と。これも調べればいいんだよ。妊娠を表す卦はいっぱいありますよ。でも私はそういう考えなんですよ。あらゆるところを自分で合理的にチェックして、それでもわからないところは易にききなさい、という考えなんですよね。

 
 
 
 
はい!それはよくわかります。
 
 
 

 でも、一般の鑑定の方たちの中には、その最初の労力を惜しんで安直にやろうとする人がいるのでね。まぁ、そういうスタンスで生きているから何をしても失敗するんだろうね。
 ちょっと話が逸れたけど、これがこの質問の答です。

 
 
 
 
はい!先生ありがとうございました!
みなさん、今回はいかがでしたか?
易に対する認識が新たになったキラリでした。